IT人材の需給ギャップが広がっています。
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によれば、IT人材の需給ギャップは広がる一方であり、今後も数十万人規模での不足が予想されています(IT人材が2019年をピークに減少し、中位シナリオで2030年に約45万人の不足)。
需要が高まるIT人材と減少するIT人材があります。
ただし、大きく不足するのは、ビッグデータやAI、IoTやロボットなど、新しい技術を活用して新たな価値を生み出すIT人材です。また情報セキュリティやクラウドサービス関連の人材需要も増えると予想されています。一方で、情報システムの受託開発、運用保守などの従来型ITサービスの人材は、従来型IT市場が縮小していることから、余ると考えられています。同調査によれば、従来型人材を年4%程度、先端型人材にスキル転換すれば、人手不足は解消されますが、それは非常に難しいでしょう。実際、IBMがハードウェアの箱売りからソリューションサービスへとビジネスモデルを転換したときも、3万人以上の人員をリストラしています。日本のIT業界においても、同様のことが起こる可能性はありそうです。