なぜ、ユーザー企業が提案依頼書を作成するのですか?

口頭での説明ではヌケモレが発生したり、誤解を招いたりするからです。

かつて、ユーザー企業が口頭で説明し、それをITベンダーが仕様に落として確認してもらった上で、システム開発のプロジェクトが開始されることも少なくありませんでした。しかし近年、情報システムで処理する業務が増え、その構造が複雑化したことにより、口頭での説明だけではヌケモレが発生したり、誤解を招いたりすることが多くなり、システム納品後のトラブルにつながっていました。こうした問題を解決するために、導入されたのがシステム提案依頼書(RFP)です。

RFPには、運用委託用のものもあります。

RFPは通常、ユーザー企業の情報システム部門の担当者が業務担当者や経営層にヒアリングして作成します。ヒアリングの内容は、システムの概要と目的、必要な機能、保証要件、予算、納期、契約事項、評価プロセスと評価基準、調達方針、環境など様々です。これにより、ITベンダーの思い違いなどを防ぎつつ、コンペを円滑に進めることが可能になります。
なお、RFPには通常、仕様書や業務フロー図、成果物一覧や体制図など、提案時に提出する書類なども明記し、開発委託用のもののほか、運用委託用のものもあります。

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