ITベンダーの収益構造は、どうなっていますか?

受託開発系では、担当フェーズによって利益率が異なります。

ITベンダーの利益は前述の売上から経費を差し引くことで計算されますが、利益率はビジネスモデルによって異なります。
受託開発系の利益率とリスクは、担当するフェーズによってかなり変わります。売上が高いのは内部設計・開発・導入フェーズですが、リスクも高く、利益率は高くありません。
一方、要件定義・外部設計フェーズは、売上が低いものの、リスクも低く、利益率は高くなります。
そして運用管理フェーズは、リスクが低く、ある程度の売上と利益率を確保できます。
通常、受託開発系のITベンダーはこれらをうまく組み合わせることで、リスクを抑えつつ売上と利益を確保しています。

自社開発系は、損益分岐点を超えれば利益率が非常に高くなります。

一方、自社開発系の利益率は、製品やサービスが当たって損益分岐点を超えれば、非常に高い利益率の確保が可能になります。
たとえば、DBソフトなどで高いシェアを誇る日本オラクルは、約30%という極めて高い利益率を確保しています。
ただし自社開発型の場合には、まったく市場から評価されずに消えていく製品やサービスも珍しくはありません。

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