DX実践手引書では、全体システム構成図の作成を推奨しています。
現在、多くの日本企業においてITシステムの見直しが必要となっています。
しかし、自社のITシステムにどのような問題があるかを把握できていない企業は少なくありません。
これは、「既存ITシステムが肥大化し、マネジメント困難なレベルになっている」「ITシステムのブラックボックス化が進んでいる」といった原因のためです。
そしてITシステムの問題を把握するには、まずは各ITシステム間の関係を整理し、ITシステムの全体像を掴まなくてはなりません。
そのため、DX実践手引書では、事業部門ごとに存在するITシステムの関係を整理した、全体システム構成図を作成することを推奨しています。全体システム構成図には、全体システム内に、階層化された機能システム、機能システム、サブシステム、そして機能システム間とのデータの流れや外部接続先との関係などが記述されます。
システムが複雑な場合には、各機能システムを別紙に記載します。
全体システム構成図は基本的には1枚で作成します。
ただし、項目が多くなって図が複雑化して可読性が損なわれる場合には、各機能システムを別紙に記載しても構いません。
複雑なシステムについてはさらに、階層化することも可能です。
機能システムには、取り扱う情報と処理内容が記述されます。